失業保険(雇用保険)とは

失業保険(雇用保険)とは、失業した労働者を救済する保険のことです。失業保険(雇用保険)は、雇用保険法という法律に基づいて実施されています。広義で健康保険や年金保険などと同じ社会保険の一種ですが、労働者のための保険であることから「労働者災害補償保険(労災保険)」とともに「労働保険」とも呼ばれています。

社員を雇用している会社は、必ず雇用保険に加入しなければなりません。給与明細を見て、給与から雇用保険料という名目で天引きされていれば、その会社は雇用保険に加入しています。また、加入していた人は退職時に「雇用保険被保険者証」を受けとります。


保険事故と失業保険(雇用保険)の主旨

保険事故とは、労働者が勤めていた会社を何らかの理由で辞めたり、定年退職した、あるいは会社が倒産した、人員整理のため辞めざるをえなかった、つまり「失業」したことを言います。

雇用保険法では、失業保険(雇用保険)の目的を

「労働者が失業した場合に必要な給付を行うことにより、労働者の生活の安定を図るとともに、求職活動を容易にするなど、その再就職を促進する」(第一条抜粋)

と定めています。

このことからも解かるように、雇用保険は失業した労働者の救済にあり、かつて失業保険と呼ばれていたのはそのためです。


救済範囲が拡大した失業保険(雇用保険)

現行の失業保険(雇用保険)は、「失業等給付」となっていることからも、救済処置の範囲がかなり広くなっています。労働者が雇用保険に加入すると、失業中の保障だけでなく、再就職の様々な手助けや、育児や介護のための休職などに対しても保障の範囲を広げています。

雇用保険法では

「労働者の職業の安定に資するため、失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進を図ること」

という条文があります。これは「雇用の安定」「能力開発」「雇用促進」の三事業を行うことを失業保険(雇用保険)の目的としていることを表しています。


失業保険(雇用保険)の制度

現在の雇用保険は以下のような制度になっています。失業保険(雇用保険)は、失業手当ばかりに目がいきがちですが、「教育訓練給付金」のように在職中でも活用できる制度や、再就職が決まったときにもらえる「再就職手当」など、失業手当以外にも労働者や失業者をサポートしてくれる各種の給付があります。

失業等給付(労働者が対象)

  • 失業給付(求職者給付)・・・基本手当、高年齢求職者給付金、技能習得手当、傷病手当、日雇労働者給付金
  • 就職促進給付・・・再就職手当、就業手当、常用就職支度手当
  • 雇用継続給付・・・育児休業給付、介護休業給付、高年齢雇用継続給付
  • 教育訓練給付・・・教育訓練給付金

三事業(企業などが対象)

  • 雇用安定事業
  • 能力開発事業
  • 雇用促進事業

失業保険(雇用保険)の加入者 

また、雇用保険に入っている加入者は「雇用保険被保険者」といい、

  • 一般被保険者
  • 高年齢継続被保険者(65歳以上)
  • 短期雇用特例被保険者
  • 日雇労働被保険者

の四つに区分されます。

一般被保険者 

一般被保険者は、「短時間労働被保険者」と「短時間労働被保険者以外」に別れます。「短時間労働被保険者」は一週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の労働者のことを言います。要するにパートやアルバイトの人も、「短時間労働被保険者」の規定であれば、失業保険(雇用保険)に加入することになります。

高年齢継続被保険者(65歳以上) 

高年齢継続被保険者(65歳以上)も、「高年齢短時間労働被保険者」と「高年齢短時間労働被保険者以外」に別れます。「高年齢短時間労働被保険者」は、労働者が65歳以上で一週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の労働者のことを言います。

短期雇用特例被保険者/日雇労働被保険者 

「短期雇用特例被保険者」は季節的に雇用される人をいい、「日雇労働被保険者」は日雇労働者のうち、一定の条件を満たす人を言います。

注意するべきことは、「収入がいくらあるかは関係ない」ということです。アルバイトだし、お小遣い程度の給与しかもらってないから雇用保険は関係ない、などと考えないようにしましょう。それを理由にして、失業保険(雇用保険)に入っていない場合、違法ですので。  


失業保険(雇用保険)の加入者になれない人

失業保険(雇用保険)は労働者のための保険です。ですから適応事業のなかで働いていても、社長や取締役などの経営者の立場にいる人は被保険者になれません。また、公務員や自営業者のようにそもそもが失業保険(雇用保険)の対象にならない人もいます。

以下は失業保険(雇用保険)の被保険者になれない人の一覧です。

  • 法人の代表者、代表取締役・監査役・取締役。ただし、明らかに雇用関係がある場合や、労働者的性格が強いと見られる人は被保険者になれる
  • 農業及び漁業共同組合の役員
  • 生命保険。損害保険会社の業務請け負い外務員
  • アルバイト・パートタイマーのうち一週間の労働時間が20時間以下の人
  • 出張、派遣以外の外国で就労している人
  • 公務員および国・地方自治体に準ずる団体に雇用されている人
  • 4ヶ月以内の期間限定で働く人
  • 65歳の誕生日以降に新たに雇用された人(短期雇用特例、日雇労働者以外)
  • 船員保険の被保険者
  • 自営業者、家事使用人

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