"ミスターAOR"といえば、ボズ・スキャッグスと、このボビー・コールドウェルです。「日本でしか売れなかった男」と酷評する者もいるが売れないよりはよっぽどいい、日本人には馴染みの深いミュージシャンです。
彼のサウンドはソフトでメロウ、そしてスムーシーな、まるでAORの定義を譜面におこしたかのようです。それは、幼少時に移り住んで以降、数十年を過ごしたマイアミの、解放感を誘うトロピカルなエロティシズムをパッケージした甘い音世界ともいえます。
そんなコールドウェルは、78年に発表されたデビュー・アルバム『イヴニング・スキャンダル』の時点で、すでにメロディ・メイカーとしての才能を開花。特に、白人でありながら黒人アーティストのごときエモーショナル・ヴォーカルを繰り出した、「風のシルエット」「スペシャル・トゥ・ミー」「カム・トゥ・ミー」といったナンバーは、高品質なAORとして有名です。
その後、シカゴやコモドアーズ、ボズ・スキャッグスに楽曲を提供すると共に、近年ではスタンダード・ナンバーへ傾倒した作品づくりでコンスタントに活動を続けています。(文:桑島雅之)
参考文献:Listen Japan
代表的なアルバム
What You Won't Do for Love [イヴニング・スキャンダル]
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ボビー・コールドウェルはニューヨーク出身で、ボーカリスト、ピアニスト、パーカッショニスト、そしてソングライターといくつもの肩書きをもつアーティストです。70年代初期にはジョニー・ウィンタースと活動をともにし、その後TVやCMの音楽制作に携わるなどしていましたが、79年、ついにこちらの作品でソロ・デビューを果たしました。それまではハードロックが彼本来のスタイルかと思われていましたが、ここでは一転、ブラック・コンテンポラリーのおしゃれなセンスを披露しました。「風のシルエット」などがR&Bチャートをわかせ、以来AORの雄として認知されています。(Amazon.co.jp 春野丸緒)
Heart of Mine [ハート・オブ・マインド]
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1989年発表、ホビー・コールドウエルの6年ぶりの5thアルバムです。ソング・ライターとして提供していた曲を自ら歌い直しての作品でカムバックを果たしました。全米1位に輝いた「Next Time (I Fall in Love)」、ボズ・スキャッグスに贈った「Heart of Mind」など、名曲がずらりと並んだ名盤です。
Carry On [キャリー・オン]
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ボビーコールドウェル3部作の最後を飾る3rdアルバム。前2作に比べて歌詞に深みを感じます。『オール・オブ・マイ・ラブ』・『サニー・ヒルズ』・『ラビイン・ユー』といった名曲がそろい、ボビーの完成形といえる仕上がりになっています。派手さはないものの何度聴いても飽きのこない秀作です。
Cat in the Hat [ロマンティック・キャット]
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1980年発表、ボビー・コールドウエルの2ndアルバム。3部作の2作目です。『センチメンタル・サン・ダウン』がヒットしました。発売元のTKレコードが、本作発売と同時期に倒産して、まともなプロモーション活動ができなくなるという不運があり、その後ポリドールに籍を移した彼は、素晴らしい作品を次々と生み出していくことになります。





