クロスビー・スティルス&ナッシュ [Crosby, Stills & Nash]

"個の集合体" といった今までとは違うスタイルで登場

元バーズのデヴィッド・クロスビー、元バッファロー・スプリングフィールドのスティーヴン・スティルス、元ホリーズのグレアム・ナッシュ。この3人により結成されたクロスビー・スティルス&ナッシュは、バンドというよりは "個の集合体" といった今までとは違うスタイルで登場してきます。しかし、それがかえって良かったのか、この3人は抜群のハーモニーを奏でることになります。そして、彼らはそのハーモニーとアコースティック・ギターをフューチャーし、美しい音世界を作り出していきました。

普段は3人で活動していますが、こごくたまにに二ール・ヤングが参加することがあります。この場合は、クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングという風にバンド名が変わります。

3人はソロ活動の合間に集まっては作品を発表し、そしてまたソロ活動へと戻っていきます。その自然体のスタイルがバンドを長持ちさせている要因かもしれません。

アーティスト

デヴィッド・クロスビー(ギター、ボーカル)
スティーヴン・スティルス(ギター、ボーカル)
グレアム・ナッシュ(ピアノ、ボーカル)

ヒストリー

愛と平和の共同幻想の果てに

もともとそれぞれが有名なバンドで活躍していた3人が集まり、クロスビー・スティルス&ナッシュを結成します。そして69年、デビュー・アルバム「クロスビー・スティルス&ナッシュ」を発表しました。その年、ウッドストック・フェスティバルにも参加したせいか、ウッドストック世代のように扱われたりしますが、実際には70年代のロスト・ジェネレーションの世代だと言えるでしょう。

個を尊重したバンド

人々は60年代という共同幻想に疲れ、内省的な個を尊重する時代に入っていきます。それが彼らがロスト・ジェネレーションであるという証拠です。個を尊重しバンドという形態にメンバー自体を縛り付けなかったという事実がその理由です。

新たなるメンバーと60年代への別れ

2枚目のアルバム作成にあたって、二ール・ヤングがこのグループに参加してきます。この強い個性の参加によって「デジャブ」は高いテンションを保った作品になりました。二ール・ヤングの参加が各自のエゴを引き出してしまったからです。このアルバムでは映画「小さな恋のメロディ」のエンディング・テーマになった融和の歌「ティーチ・ユア・チュルドレン」や、絶望と再生を歌った「ヘルプレス」など、60年代への決別をテーマにそれぞれの曲が仕上がっています。

気ままに、細く、長く

その後、「4 Way Street (1971) 」、「CSN (1977) 」、「Daylight Again (1982) 」、「Allies (1983) 」、「American Dream (1988) 」、「Live It Up (1990) 」、「After The Storm (1994) 」、「Looking Forward (1999) 」というように、不定期に集まっては作品を発表し(とは言っても、大物バンドとしては結構頻繁にアルバムを出している方ですよね)、気ままに活動を続けています。


代表的なアルバム

デジャ・ヴ [ザ・クロスビー・スティルス&ナッシュ]

デジャ・ヴ

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元バーズのデヴィッド・クロスビー、元バッファロー・スプリングフィールドのスティヴン・スティルス、元ホリーズのグラハム・ナッシュにニール・ヤングが参加して作成された1970年発表の2ndアルバム。泥臭いブルース、抜群のコーラスがさえるフォーク・ソングやドライブするロック音楽ナンバー。サウンド的にはあらゆるジャンルの音楽を彼等流にまとめ上げています。特に「ヘルプレス」は映画「いちご白書」の挿入歌として有名です。

この作品には60年代のラブ&ピース、ウッドストック・フェスティバルといったヒッピー文化の香りがします。タイトルの『デジャヴュ(=実際には見て[経験して]いないのに、かつて見た[経験した]ことがあると感じること)』が指し示すとおり、60年代の"はかない夢"を表現した作品となっています。アルバムジャケットもどこか憧憬を感じさせる古びた写真のように仕上げていることからも彼らが何を表現しようとしたかを感じ取れます。また、大きな鳥を"戦場に行く大きな輸送機、軍用機"とニールヤングが表現したり、歌詞が詩であった時代を感じさせてくれます。日本語対訳つきで聴くほうがより理解できるでしょう。

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