アース・ウィンド・アンド・ファイア [Earth, Wind & Fire]

アフリカン・アメリカン音楽の伝統とスピリチュアルな理想主義

70sソウル・グループの元祖アース・ウインド&ファイアは、アフリカン・アメリカン音楽の伝統とスピリチュアルな理想主義を融合させたグループです。

彼らの幅広い音楽性を一言で説明するのはあまりに難しいと言えます。このバンドほど多彩な才能を持っているバンドは少ないからです。力強いファンク、ラテン・カラーを取り入れたR&Bグルーヴ、ポップ・ソウル、そして聴き手の心を打つバラード。本当に幅広いレパートリーです。

また、ハーモニーにおいても、まったく非の打ちどころがなく、ジョニー・グラハムのR&Bスタイルは、多くの後発のファンクグループの手本となっていきます。

そして、バンド・リーダー兼ドラマー兼メイン・ソングライターであるモーリス・ホワイト。彼は、カリンバ/サム・ピアノを取り入れ、アフリカ色濃厚なリズムを打ち出すと同時に、ジャズやラテンのリズムをミックスして、それをファンクで味付けるという芸当を成し遂げました。

ちなみに、バンド名の由来ですが、こちらは中心人物であったモーリス・ホワイトが、占星術によると自分が"土、風、火"の要素があると言う事とその宇宙論とを結びつけ、アース(土=地球)・ウィンド(風)・アンド・ファイア(火)としたと言われています。

アーティスト

モーリス・ホワイト(ボーカル、カリンバ)
フィリップ・ベイリー(ベース・ギター)
ラリー・ダン(キーボード)
ラルフ・ジョンソン(ドラム)
ヤコフ・バン・イスラエル(パーカッション)
アンドリュー・ウールフォーク(サックス)
ジョニー・グラハム(ギター)
アル・マッケイ(ギター)

ヒストリー

ジャズよりファンクへ

60年代になるとロックの時代になります。50年代に活躍したジャズ・アーティストたちはそのあおりを受け、60年代後半になってくると仕事を失う者が増えてきました。そんな中、そのテクニックを生かして仕事が出来るファンクへとジャズ・アーティストたちが流れていきました。バンドの中心人物であったモーリス・ホワイトももともとジャズ畑のアーティストであり、この流れの代表的な一人と言えます。

当て外れのデビュー時代

総勢10名というメンバーで、1971年アース・ウィンド・アンド・ファイアはスタートします。その後もメンバーを固定せず、デビュー・アルバム「アース・ウィンド&ファイア」、セカンド・アルバム「ニード・オブ・ラブ」と発表しますが、あまりぱっとしませんでした。

シャイニング・スターのヒットとファンク時代

1975年のアルバム「暗黒への挑戦 」からのシングル「シャイニング・スター」のヒットで、アース・ウィンド・アンド・ファイアの黄金期の幕が開きます。そして、ファンク時代の集大成とも言えるライブ・アルバム「灼熱の狂宴」によってファンク時代の頂点を迎えました。

ファンクからディスコティークなポップ・バンドへの変身

ファンク時代の頂点を迎えた彼らは、時代の流れに乗り、ディスコへと傾倒していきます。そんななか、1978年に「太陽神」が発表され、シングル「宇宙のファンタジー」が大ヒットします。その後も「ファイセス」(1980年)、「天空の女神」(1981年)、「創世紀」(1983年)とヒット・アルバムを発表しました。

大地と風と炎

このように、ジャズ畑で培われた高度な音楽性とアフリカン・ビートによる彼ら独自のグルーブは、カラフルに色んなスタイルを取り入れながら発展していきました。このような作品群は、好みは人によって分かれるものの、時代を超え多くの人に愛されています。また、そのイメージはそれぞれのアルバム・ジャケットにも反映されており、その鮮やかな色合いの一貫したカラフルなジャケットは、神秘性にこだわった彼らのイメージを打ちしだしています。


代表的なアルバム

太陽神 [All 'N All]

太陽神

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初期のアフリカン・ビートを基調にしたファンクと、時代の流れに乗ったディスコ・ミュージックを融合させた傑作「太陽神」。この中からは彼らを代表するヒット曲「ファンタジー」が生まれました。

まさに、彼らのバンド名である"大地"、"風"、"炎"を感じる作品となっています。

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