起死回生の方向転換――これによって、グループ寿命が格段に延びた例が、ポップ・シーンには多々あります。勇気の必要な行為ではあるが、ビー・ジーズもこの英断によって、芸能生命を延ばすことに成功したグループと言えます。
UK出身のバリー、ロビン、モーリス(ロビンとモーリスは双子)からなるギブ5兄弟の内の3人(父親はバンド・リーダーのヒュー、母親は歌手のバーバラ)は、美しく哀愁のあるコーラス・ワークを売りにして、イギリスでリリースされたシングル「マサチューセッツ」を大ヒットさせます。これによりビー・ジーズはティーン・ポップ・アイドルに転身。だが、若くしてスターになった3人の間には互いのエゴによる不協和音が絶えず響き渡り、69年、同グループからロビンが脱退することに。普通のグループなら即解散という憂き目を見ようものですが、血の結束力か、71年にロビンは見事にグループ復帰を果たします。
そして、74年作の『ミスター・ナチュラル』では名プロデュサー、アリフ・マーディンを迎え入れ、ブラック・ミュージック・テイストを大胆に導入――見事な方向転換を果たしました。
さらに70年代後半になると、折からのディスコ・ブームに乗り製作された映画『サタデー・ナイト・フィーバー』のサウンド・トラックに参加、「ステイン・アライヴ」「恋のナイト・フィーヴァー」を大ヒットさせます。リズムを全面に押し出しながらも、格調高いハーモニーと美メロを同居させたこれらの曲は、トラボルタ症候群に陥った青年たちのハートをわし掴みにし、全世界のダンス・フロアを席巻しました。以後もグループの勢いは止まらず、数え切れないほどのヒットを量産。また、他アーティストへの楽曲提供やプロデュースなどでも目覚しい活躍を見せました。
しかし03年1月、53歳という若さでモーリスが急逝。ビー・ジーズの45年もの歴史はその幕を下ろしました。
代表的なアルバム
Mr.Natural [ミスター・ナチュラル]
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プロデューサーにアリフ・マーディンを迎え、新たなサウンド作りを模索したアルバム。第3期黄金時代へのステップとなった作品。1974年発表。アメリカン・ポップスを自分達の中で養っていった過程がよくわかる好アルバムです。
Horizontal [ホリゾンタル]
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68年に発表されたビー・ジーズの出世作。大ヒット曲「マサチューセッツ」を収録しているというだけで価値を持つ作品。ちょっと賛美歌を連想させるところもある力強さと甘いメロディを合わせ持つ彼ららしい作品。「マサチューセッツ」がヒットしました。
Trafalgar [トラファルガー]
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第2期黄金時代の頂点となった71年発表の第7作目。この中から、意外にも彼らにとって初の全米No.1ヒットとなった「傷心の日々」が生まれた記念すべきアルバムです。ソングライティングにも抜群のセンスが光っています。
Spirits Having Flown [失われた愛の世界]
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国際児童年の協賛歌であるタイトル・ナンバーをフィーチュアした79年のアルバム。大胆なディスコ・サウンドにシフトチェンジし、まさかの復活を遂げた第3黄金期を代表する実り多い一枚。全米No.1シングル「失われた愛の世界」を収録。






