ホール&オーツ [Daryl Hall and John Oates]

大人のジャジー・サウンド

ソウル・ミュージックが盛んなフィラデルフィアで知り合っただけあって、二人ともソウル・ミュージックが根底にあるようです。70年代のデビュー当時はフォーク的な要素が強く出ていました。

80年代になると、もともとのルーツであるソウル・ミュージックの要素をとりいれたポップ・ミュージックを発表するようになります。その独特の音使いはジャズに通じるところもあり、ポップでありながらちょっと大人の音楽といったイメージをもたれていました。

その後も自分たちの信じる道を自分のペースで進み、30年経った今も変わらず、上質のポップスを聞かせてくれています。

アーティスト

ダリル・ホール(1948年10月11日、ペンシルバニア州生まれ)
ジョン・オーツ(1949年4月7日、ニューヨーク生まれ)

ヒストリー

相反する少年時代

ダリル・ホールは小さな頃からスポーツが苦手で読書好きの少年でした。一方、ジョン・オーツはスポーツ万能。こんな相反する二人がテンプル大学に入学します。ダリルは普通に入学し、ジョンはレスリングの奨学生としてです。一見どうして? と思われるとは思いますが、ジョンももともと中学・高校とバンドをしていたので音楽には興味があったようです。結果、ダリルとであったジョンはレスリングより音楽のほうに情熱を傾けることとなります。

フォークからソウル・ミュージックへ

デビューした頃はロックやフォークといった要素を取り入れた作品を創っていました。しかし、70年代後半から80年代にかけて転機が訪れます。今までの路線からもともとの自分たちのサウンドであるソウル・ミュージックの要素を取り入れた作品をダリルが書くようになります。

この傾向は80年の『モダン・ヴォイス』と翌81年の『プライベート・アイズ』からであり、彼らのソウルでジャジーなサウンドとメロディはティーン・エイジャーというよりは少し上の年齢層に受け入れられました。

確かにティーン・エイジャーも聴いてはいたのですが、そんなティーン・エイジャーはちょっと背伸びしている、というような捕らえれ方をしていたようです。ちなみに。

活動休止?

90年代なると、その活動はより緩慢になっていきました。それというのも、91年のアコースティック・ツアーを最後に活動をやめ、95年に活動を再開するまでの約4年間、音沙汰なしだったため解散したのではないかと思われていたほどでした。

良質のポップ健在

2000年代になると、彼らのルーツを追求したカバー・アルバム『アワ・カインド・オブ・ソウル』を発表し、健在であるところを見せてくれました。その後も彼らのペースで上質のポップを発表してます。


代表的なアルバム

モダン・ヴォイス [Voices]

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前アルバムからのヒット曲「ウェイト・フォー・ミー」の勢いをかって1980年にリリースされたこのアルバムは、初のミリオン・セラー・アルバムに輝くとともに、彼ら自身初のプロデュース作品でもあります。全米で最高位17位の大ヒットアルバムとなり、このアルバムよりホール&オーツはブルー・アンド・ソウルのアーティストとして広く認められることとなります。

本作は彼らの音世界が確立されたアルバムといえるでしょう。この中からは「キッス・オン・マイ・リスト」が全米1位を獲得します。それ以外にも「エヴリタイム・ユー・ゴー・アウェイ」など有名な曲もあり、最後まで一気に聴かせてくれます。音楽的にはホール&オーツの特徴でもあるジャスの音使いが多分にされており、ポップでありながら、一ひねりもふたひねりもある変調ビシバシのメロディ・ライン、演奏になっており、それがまた非常にクールでしびれます。

注) これは余談ですが、彼らの曲をカラオケで上手に歌える人は本当に歌がうまい人です。歌がうまいと思う人、トライしてみてください。結構難しいですから。

プライヴェート・アイズ [Private Eyes]

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1981年度の作品。前作「モダン・ヴォイス」の成功で波に乗る二人が出したこのアルバムは、予想通りの大ヒットになり、彼らの代表作となりました。

聞く者を一発でとりこにしてしまうメロディライン、シンプルながらキャッチーで小気味のいいサウンドと絶妙なタイミングで入るクラッピングがかっこいい「プライベート・アイズ」や、AORッぽいメロウなアップテンポで真夜中のビル街でしっとりと聞きたい「アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット」など、どちらも全米1位に輝く大ヒットとなりました。その他、陽気で爽快なアメリカン・ロックの典型のようなアップテンポの「ディッド・イット・イン・ア・ミニット」など、ヒット曲満載の本作は、前々作「モダン・ポップ」をより洗練させた感があります。

ただこのデュオの場合、メロディに結構癖があるため、現代のポップ・ミュージックになれている人にとっては最初はとっつきにくいかもしれません。でも何度か聴いているうちに次第に心地よくなってきます。彼らのトリッキーな変調やフェイクするメロディ・ラインが心地よくなってきたら、貴方もホール&オーツ信者になっています。間違いなく。

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